1.人が育つ人事制度でなければなりません
往々にして人事制度は信賞必罰の面が強調される傾向があります。最近では特に能力給が否定され、職務給や成果給主義がもてはやされている時代です。成果給が長期的にも効果を発揮するのであれば、タクシードライバーはすべてすばらしい社員になっているはずです。しかし、社員を育てるしくみを持たない人事制度は、本来の役割を忘れて目先の利益ばかりを追求する刹那主義の人事制度です。人が育つ制度とすることの重要性を認識しなくてはなりません。
往々にして人事制度は信賞必罰の面が強調される傾向があります。最近では特に能力給が否定され、職務給や成果給主義がもてはやされている時代です。成果給が長期的にも効果を発揮するのであれば、タクシードライバーはすべてすばらしい社員になっているはずです。しかし、社員を育てるしくみを持たない人事制度は、本来の役割を忘れて目先の利益ばかりを追求する刹那主義の人事制度です。人が育つ制度とすることの重要性を認識しなくてはなりません。
年功ベースの資格等級ではなく、真の社員能力を資格等級として格付けすることは、その社員の能力を企業が認め、その等級に見合う貢献を期待していることを意味します。
社員の能力としてどのようなものが必要なのか、企業はどのような能力を身につけることを期待しているのかを明確にします。
評価は「望ましい社員像」を明確にすることから始まります。この「望まれる社員像」は企業方針に沿った行動をする社員、成果を実現している社員の行動を示したものでなければなりません。すなわちコンピテンシーと呼ばれる行動規範を示すこととなります。
もちろん年功で給与を上げる時代は終りました。さらにその社員の評価が良くても企業に支払う能力がなければ給与は上がらないこともあります。要は企業の経営状態から判断して昇給額を決定しなければなりません。今後は経営計画に基づいて人件費総額を管理することが重要です。
出来るだけ評価項目は分かりやすく、かつ測定可能な評価項目とすることが重要です。責任感、積極性といった抽象的な評価項目のみではなく、何をすれば責任感が強いのか、何をすれば積極性があることとなるのか、などを「絶対評価」で評価します。
人事制度の構成は次の3つの制度から成り立っています。これらの連携をとりつつ社員の能力アップを図ることができる制度づくりが必要です。
人事制度 | ●職能資格制度 |
●評価制度 | |
●給与制度 |
さらに目標管理制度や自己申告制度など、企業に適した制度を加味することも可能です。
人事制度の構築はプロジェクトを組んで、次のステップで行うこととなります。
|
評価は、誰が優秀で誰が優秀でないのかを決めることが真の目的ではありません。
評価制度によって社員みんなが望ましい社員に近づくことができ、社員の働きがいも向上するものでなければなりません。大企業が行っているような、単に給与を決めるため、リストラ対象者を探すために評価制度を使うとすれば、それは「脅しの評価制度」となってしまいます。
脅されながら能力を発揮できる社員がどこに居るでしょうか?
そのような制度ではすぐに保身を第一に考える社員を作る結果になります。
中小企業の評価制度は、「社員のみんなが良くなる」ような評価項目でなくてはなりません。社員はどのように行動するのが良いのか、効率よい作業はどうするのか、不良を少なくするにはどう行動すべきか、などを皆で考え、皆で行動に移すしくみでなければなりません。こうすることによって、利益が生まれ、給与も上がる結果になるのです。もし今、創業していたら社員は何をするだろう、こう考えてできてのが評価の着眼点です。
一般的な着眼点の傾向
●性格的なことを要求されている ●個人の評価が目的(減点主義など)になっている |
これでは評価する人も分かりにくく、評価される人もどうしたらいいのかわからない。
(例)仕事の速さ を評価するための着眼点
●仕事を早くするための行動を着眼点にする |
これでは評価する人も分かりにくく、評価される人もどうしたらいいのかわからない。
この人事制度の特徴
中小企業の為の人を育てる人事制度応援団の井上光労務サポートオフィスにお任せください。