市バス運転手 延べ1115人が残業超過 労基法違反で是正勧告

2014年12月15日

市バスを運行する川崎市交通局は12月2日、運転手が労働基準法で定める労働時間を超過していたとして、労働基準監督署から是正勧告を受けたと発表しました。

発表によりますと、
・労働基準法の時間外勤務の限度時間(1か月45時間、特例で同70時間)
・1週間の拘束時間の限度(65時間)
・休日労働の限度回数(4週間で2回)
などに違反し、是正を勧告されました。

時間外勤務の限度時間を超えた運転手は、2013年度に計706人、14年4~8月に計409人にものぼりました。また、事務職員が時間外勤務時間を短く報告したりしたケースもありました。

11月から勤務ダイヤを見直し、時間外勤務を減らすよう取り組みをするとしています。2015年度の正規職員の採用を早めることも検討しています。事務職員には時間外勤務手当を追加支給するそうです。

パワハラ自殺訴訟で会社側控訴

2014年12月13日

福井市の消火器販売会社に入社した男性が自殺したのは上司のパワーハラスメントが原因として男性の父親が損害賠償を求めた訴訟で、会社側は12月6日付で、福井地裁の判決を不服として名古屋高裁金沢支部に控訴しました。

 同社側の代理人弁護士によると、控訴理由は「パワハラだと認定された会社側の言動は職務に必要な指導の範囲内で、自殺との因果関係にも事実誤認がある」としています。

 福井地裁は11月28日の判決で、男性が書き残した上司の発言をパワハラと認定し、同社と上司2人に約7200万円の支払いを命じていました。

改正パートタイム労働法の施行に合わせてコンテンツを拡充(厚生労働省)

2014年12月10日

厚生労働省では、このたび、パートタイム労働に関する総合情報サイト「パート労働ポータルサイト」をリニューアルし、新たに3つのコンテンツの追加・拡充を行いました。

  平成27年4月に、改正パートタイム労働法が施行されます。これにより、正社員と差別的な取扱いが禁止されるパートタイム労働者の範囲が拡大するなど、雇用する事業主には、パートタイム労働者と正社員との均等・均衡待遇の確保に、より一層取り組むことが求められます。また、パートタイム労働者が自ら就業意欲を高め、キャリアアップを図ることが職場の活性化につながり、事業主による取組との相乗効果も期待できます。
 今回のリニューアルでは、以下の3点を追加されています。

1「パート労働者活躍企業診断サイト」
  パートタイム労働者の雇用管理や正社員との均等・均衡待遇の現状と課題を チャートなどで確認できる
2「パート労働者活躍企業宣言サイト」
  パートタイム労働者の活躍推進のために自社で行っている取組などをPRできる

3「パート労働者キャリアアップ支援サイト」
  スキルアップやキャリアアップしたパートタイム労働者の事例紹介や、セミナーの案内、
  メールによるキャリア相談など、パートタイム労働者向けの情報を掲載

http://part-tanjikan.mhlw.go.jp/

労災隠しの疑いで書類送検

2014年12月10日

岩手県二戸市にある工務店と社長ら3人が9日、労働安全衛生法違反の疑いで書類送検されました。盛岡労働基準監督署によりますと、この工務店は今年5月に盛岡市内の工事現場で作業員が大ケガをした際、元請会社に迷惑がかかると考え、他の下請け会社と共謀し別の場所でケガをしたと労基署に虚偽の内容の報告書を提出した疑いがもたれています。3人は虚偽報告の事実を認めているそうです。

働く人の4人に1人が「勤務先はブラック企業だと思う」 連合調査

2014年12月8日

日本労働組合総連合会は11月28日、「ブラック企業に関する調査」の結果を発表しました。「勤務先はブラック企業だと思う」と答えたのは26.9%で、4人に1人が自分の勤務先をブラック企業だと思っているという実態が明らかになりました。

 「ブラック企業だと思う」と答えたのは、20代32.7%、30代30.5%、40代25.9%、50代18.6%と若い世代のほうが多くなりました。

 勤務先がブラック企業だと思う理由(複数回答)については、「長時間労働が当たり前」が52.2%で最も多く、次いで「仕事に見合わない低賃金」が46.3%、「有給休暇が取得できない」が37.4%と続きました。